R・ウエストブルック伝説−−ゆるんだ靴紐を見過ごせないラス

約半世紀ぶりのシーズン通算トリプルダブルに向けて邁進中のラッセル・ウエストブルック(ラス、OKC)。そのラスの人となりに焦点を当てた特集記事がNYTimes Magazineに掲載されている。

The Misunderstood Genius of Russell Westbrook – NYTimes

ラスが人並みはずれた綺麗好き、あるいは神経質なほど几帳面というのは、以前に一度触れたことがあったが、この特集記事にもそれと同類のエピソードが出てくる。その逸話とは次のようなものだ。

昨年12月のある日のこと。チームが実施した地元への奉仕活動(community-outreach)—Rolling Thunder Book Busという移動図書館で小学校を訪ねるという取り組みに参加したラスは、例によって誰よりも先に現地に到着し、バスの運転席に陣取ってみんなが来るのを待っていた。やがて子供たち(小学三年生の児童)が本を借りに集まって来ると、ラスはバスの入り口(運転席)で彼らにしおりとブレスレットを渡す案内役を始めた。

そのうちに、靴の紐がほどけたままの男の子がバスに乗ってきた。ラスはその子供に「靴紐を結ぼうぜ(“Tie your shoe, man”)」と声をかけたが、子供はラスの忠告を無視してそのまま本を探しにバスの後部のほうにいってしまった。その後、この子供が再びラスの近くにきた時、ラスはしおりとブレスレットを渡しながら「学校生活を楽しんで。それから靴紐はしっかり結んでおくように(“Have fun in school. And tie your shoe up.”)」といった。だが、この少年はラスの言葉を受け流して、そのままバスを降りていってしまった。ラスは男の子の背中に向けて「忘れずに靴紐を結んでおけ(“Don’t forget to tie your shoe!”)」と叫んだ。

この少年とのやり取りがあってから、ラスは子供達の靴紐のことが気になってしかたがなくなった。改めて意識してみると、不思議なほどたくさんの子供が靴紐をきちんと結んでいないことに気づいた。ラスはそういう子供が乗って来るたびに「靴紐がゆるんでるぞ(“Your shoe is loose”)」「靴紐をきちんと締めて(“Tie your shoe up”)」と声をかけていった。

そのうちに、両方の靴の紐を長々と引きずっている男の子が乗ってきた。子供は意図的にそうしているようだった。ラスはその子供に向かって、「そういうふうにして履くのが好きなんだろう?オレもそんなふうにしていたことがあるから、わかるんだ。だけど(結ぶのが嫌ならせめて)紐は靴の中にしまっておかないといけない(“You like to wear your shoes like that, huh?” Westbrook said. “That’s what I used to do, so I get it. But you gotta tuck ’em in.”」と話しかけ、そして男の子の足元にひざまづいでだらしなく伸びていた紐を靴の中に押し込んだ・・・。

移動図書館の時間が終わり、その場にいた全員でバスを背景に記念撮影となったが、その後で教室に帰っていく子供達のなかに靴紐がほどけた者は一人もいなかった。

コメントを残す