クリッパーズ(LAC)はケヴィン・デュラント(KD)をどう守るのか?

昨日記したクリッパーズ(LAC)に関する記事に対してTwitterで下記の反応をいただいた。

全くご指摘の通りで、私も答えがあるものなら早くそれを知りたくてしかたがないが、文中に記したようにそのあたりに関する言及はThe Ringerの記事のなかには見当たらない。また「そもそも、いまのケヴィン・デュラント(KD)をきちんとマークできる選手なんているのか」などとかなり大きな疑問も浮かんできて、頭の中はモヤモヤしっ放し・・・といったところで、一つヒントになりそうな情報があったことを思い出した。

あらかじめお断りしておかないといけないのは、この情報源がポッドキャスト(音声)であるため、聞き取り能力とそれに具体的な戦術に関する知識の足りない私にはわからないところがたくさんある、ということ。この会話(J.J.レディクとビル・シモンズとの掛け合い)を聞いて、内容がお分かりになった方はぜひお教えいただければと願う次第。

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J.J.レディク(LAC)がホストを務めるポッドキャストの番組に、The Ringer(元Grantland)のビル・シモンズがゲスト出演した回の放送が8月なかばに公開されていた(下記Webページのほか、iTunesなどでも見つかるはず)。

Vertical Pod with JJ Redick: Bill Simmons – Yahoo Sports

この中の「How the Warriors will incorporate Kevin Durant.」という箇所—時間でいうと43分過ぎあたりに、冒頭の疑問とほぼそっくりの質問をシモンズがレディクにぶつけている部分がある。

聞き取れるところだけ書き出してみると:

・「LACは誰にKDをマークさせる?ウェズリー・ジョンソンか?」(「それとルック・バ・ア・ムーティ=”Luc Mbah a Moute”」とレディクは反応している)
・「じゃあ、例えばKDがジョンソンとコートの右側でポストアップするとして、その時ドレイモンド・グリーンがトップにいて、片側のスペースにステファン・カリーが、反対側にクレイ・トンプソンが、そして反対側(左側)のコーナーにイギー(アンドレ・イグダラ)がそれぞれいるという状況だったら、LACはどうする?」
・「イグドラをマークしていた選手をヘルパーでKDにつけて、ダブルチームでKDを守るとしても、7フィートも身長のあるKDに簡単にパスされてしまう—パスを受け取ったイギーにダンクを決められてしまうのでは?」

などなど

・・・うーん、どう考えてもなんとなくダメそうな気がする(デアンドレ・ジョーダンあるいはブレイク・グリフィンといったビッグマンが、KDに外側までおびき出された挙句、簡単に脇を抜かれてしまう、あるいは3ptシュートを決められてしまう、といった姿しか浮かんでこない)。

ちなみに、このポッドキャスト、現役選手のレディクと見巧者のシモンズの掛け合いだけあって、様々な話題について興味深い話をしていることも窺われる。例えば「KDはGSWで、サンダー=OKCにいた時よりもたくさんイージーなショットを打てるようになる」というレディクの見方とか、あるいは「今季のラス(ラッセル・ウエストブルック)はすごいことになるぞ」というシモンズの予想とか、そういったことが次々に出てくる。なお、シモンズはOKCに加入したヴィクター・オラディボがお気に入りのようで、また「OKCには、ラス、オラディボ、それにスティーブ・アダムズと、誰を相手にしてもビビらない(怖いもの知らずで向かっていく)選手が三人もいる(だからきっと面白いことになる)」などと喋っていたりもする。

NBA関係者の間で「eスポーツチームへの投資」がちょっとしたブームに

NBAのチームや元選手らの間で「eスポーツ」のチームに投資する、自分のチームを持つのがちょっとしたブームになっているようだ。

昨日、シクサーズ(PHL)のオーナーグループがeスポーツのチームをいっぺんにふたつも買ったというニュースがWSJで採り上げられていたと思ったら、今日はピーター・グーバー(Peter Guber、ウォリアーズ=GSWの共同オーナー)とテッド・レオンシス(Ted Leonsis、ウィザーズ=WASの筆頭オーナー)が一緒になってTeam Liquidというチームを買った(株式の過半数を押さえた)という話が出ている。なお、このオーナーグループ(aXiomaticという名称)にはマジック・ジョンソンも一口噛んでいるらしい(グーバーとジョンソンは、2012年にLAドジャーズ(MLB)を一緒に買っていた旧知の仲)。

76ers Take a Shot at Competitive Videogaming – WSJ

NBA jams into esports: Warriors’ Guber, Wizards’ Leonsis, and Magic Johnson buy Team Liquid – VentureBeat

eスポーツ(PCゲームのプレイヤー同士が競い合う競技)というのが盛り上がっていて、すでに立派なプロ選手もいるとか、あるいはチームのメンバーが1日中トレーニングしているといった話を何年か前からちらほら見かけた覚えがある。また、ある世界大会(決勝戦?)ではシアトルにあるキーアリーナ(かつてのスーパーソニックスの本拠地)に一万人くらいの観衆が詰め掛けた、といった記事を以前に読んで妙に感心したことも思い出した(下記のNYTimes記事は2年前の夏のもの)。

Behind League of Legends, E-Sports’s Main Attraction – NYTimes

私自身がテレビ/PCゲーム全般にほとんど関心がないせいか、eスポーツといっても特に書くべきことは思いつかないのだけれど、上記のVentureBeat記事には「売上規模は2019年に推定11億ドル」といった調査会社の予想も出ている。NBAの年間売上がざっと60億ドル〜70億ドルくらいだったはずで(今季からTVの放映権料がぐっと増えるから、もうちょっと多いかもしれない)、それと比べても結構なボリューム(金額)という感じもする。

VentureBeatの別の記事によると、eスポーツに金をつぎ込んでいるNBA関係者としては、上記2社(グループ)の他に、マーク・キューバん(DALオーナー)、リック・フォックス(元BOS、LAL)、シャキール・オニール、ジョナス・ジェレブコ(BOSの現役選手)などもいて、またジェレミー・リン(BKN)やゴードン・ヘイワード(UTA)あたりもこの分野に関与しているという。

The NBA is esports’ greatest ally – VentureBeat

また上記WSJには、MLB元選手のアレックス・ロドリゲズ、それに欧州のプロサッカーチーム(バレンシア、マンチェスターシティ、ウエストハム)あたりでもなんらかの形でeスポーツのチームや選手に投資しているなどともある。

キューバン、レオンシス、グーバーといったあたりは、いずれもメディア業界というか、ハリウッドとシリコンバレーが交わるような領域で成功した人物。そういう鼻の効く連中が揃って目をつけているというのは、やはりそれだけの大きな潜在力がeスポーツにあるということだろうか。

(今年8月末にYouTubeにアップロードされていたCBC=カナダの放送局のニュース映像。この大会の会場はエアカナダ・センター=ラプターズ本拠地だったとか)

Esports founder, team owner spar over mid-season rule changes ahead of Toronto finals – CBC

クリッパーズ(LAC)はどうしたらウォリアーズ(GSW)を倒せるか?

27日にはNBA全チームがキャンプインということで、前日の26日にはいろんなチームでメディアデイが開催されたというニュースが流れている。いよいよ「新しいシーズンの始まり」という感じがしてなんとなく気持ちがざわついてしまう。

すでに多くのところで言われているはずだが、今季は特に何もなければウォリアーズの優勝、という予想がもっぱらで—ケヴィン・デュラントまで加わって、それでも優勝を逃したら、GSWはそれこそ落第、期待外れということになろう—、数日前にESPNに出ていたラスベガスの予想(下記、レギュラーシーズンの勝敗数予想)にも、そんな見方がはっきりと表れていたように思う。

ウォリアーズ(GSW)66.5勝
キャブズ(CLE)56.5勝
スパーズ(SA)56.5勝
クリッパーズ(LAC)53.5勝
セルティクス(BOS)51.5勝
(以下、割愛)

首位のチームと2位以下にこれだけの開き(10勝)があるというのは異例のこと、という説明が記事中にはある。

Las Vegas pegs Warriors’ wins at 66.5; Cavs, Spurs at 56.5 – ESPN

ただ、レギュラーシーズンとプレイオフとはまた別物(レギュラーシーズンの成績がそのままプレイオフの結果に結びつくわけでもない)というのは、昨季のGSWの例でも思い知らされたことで、プレイオフ進出がほぼ確実とされる上位チームに限っていえば、レギュラーシーズン中の戦い方というのはポストシーズンを視野に入れた実験—プレイオフで対戦しそうな他チームを相手にどう戦うかという答えを見つけ出す試行錯誤のプロセスという気もする(そういう言い方をしてしまうとなんとなく興醒めだろうが)。

レギュラーシーズンの成績がプレイオフでの結果に繋がらないチームの代表格はいうまでもなくクリッパーズ(LAC)だろう。

2011-12シーズン途中にクリス・ポールが加入して以降の成績は次の通りで、途中からブレイク・グリフィンを欠いた昨シーズンでさえ53勝もしていた。

2012-13:56勝26敗(ウエスト4位)
2013-14:57勝25敗(同3位)
2014-15:56勝26敗(同3位)
2015-16:53勝29敗(同4位)

この安定感はウエストの他の強豪チームと比べても引けを取るものではないと思う。

ウォリアーズ(GSW)
2012-13:47勝35敗(ウエスト6位)
2013-14:51勝31敗(同6位)
2014-15:67勝15敗(同1位)
2015-16:73勝9敗(同1位)

スパーズ(SA)
2012-13:58勝24敗(ウエスト2位)
2013-14:62勝20敗(同1位)
2014-15:55勝27敗(同6位)
2015-16:67勝15敗(同2位)

サンダー(OKC)
2012-13:60勝22敗(ウエスト1位)
2013-14:59勝23敗(同2位)
2014-15:45勝37敗(同9位)
2015-16:55勝27敗(同3位)

ところがLACのポストシーズンの結果は次の通りで、せっかくスパーズに勝ちながらその後ロケッツ(HOU)に負けた14-15シーズンとか、クリス・ポール(CP3)とブレイク・グリフィンが同じ試合中に立て続けに故障した昨年の対ブレイザーズとのシリーズとかには、実力云々とは別の何かがあるような気がしてならない。

2012-13:56勝26敗(ウエスト4位)1stラウンド敗退
2013-14:57勝25敗(同3位) セミファイナル敗退
2014-15:56勝26敗(同3位) セミファイナル敗退
2015-16:53勝29敗(同4位) 1stラウンド敗退

周知の通り、今季はウエストは、GSW以外の上位チームはいずれも戦力低下もしくはよくて昨年並みといった印象が強い。特に、KDの抜けたOKCと、ティム・ダンカンが引退したSAの場合は、その分不確実性が増したという感がある。両チームとも面白い補強をしたが、大ベテランのポー・ガソール(SA)に過度の期待は禁物だろうし、ヴィクター・オラディポと組むことになったラス(ラッセル・ウエストブルック)にしても実際にどれほど機能するかなどはまだよくわからない。同時に、ダミアン・リラードのリーダーシップに安定感が増してきたとされるブレイザーズの場合もオフにはロールプレイヤーの獲得しかしなかったので、ウエストの4強に食い込める可能性は高まっていそうだが、GSWを脅かせるほどの存在とは言い難い気がする。

そこで(消去法的に)浮かび上がってくるのがやはりLAC。

あと1シーズン現役を続けることにしたポール・ピアースは、早速「我々だってスーパーチーム」などとコメントしていた—報道陣から「GSWとの力の差」について尋ねられ、「NBAファーストチームに選ばれたことのある選手が3人いて、昨季3ptシュート成功率ナンバー1のJ.J.レディクがいて、さらに3度目のシックスマン賞をもらったジャマール・クロフォードもいる。これでスーパーチームじゃなかったら、何がスーパーチームだというんだ?」と答えていたらしい。

Doc Rivers on Warriors: ‘I think we can play with anybody’ – ESPN

だが、そんなことはほとんど誰でも知っているはずで、いま(少なくともファンなどが)知りたいのは「昨季と比べて、ほぼ現状維持といったメンツで、確実に戦力アップしたGSWとどう戦うつもりなんだ?」といったことのほうだろう。

確かに、手がかりになりそうなヒントはすでにある(昨季プレイオフでのOKC、そしてCLEの戦い方)けれども、KDやレブロンのようなオールマイティなスーパースター選手がLACにいるわけでもない。

実はこの点について、一ヶ月ほど前にThe Ringerのケヴィン・オコナーというライターが面白い指摘をしていた。ざっくりいうと、「パスも上手なブレイク・グリフィンにもっとボール・ハンドラーをやらせたらいい」「ドク・リバースは、CLE(のレブロンの使い方)やGSW(のドレイモンド・グリーン」の使い方)をお手本にするべき」といったことだ。

Griffin is one of the most talented ballhandling and passing bigs in league history and the Clippers need to take advantage of that. It’s time for Doc Rivers to take a few pages out of the Cavs and Warriors’ playbooks.

Doc Rivers Must Unleash Point Blake – The Ringer

(上記ページ中には、筆者の考えを例解するための短いビデオがいくつも引用されている)

レディク(3ptシュート成功率47.5%)、クリス・ポール(同37.1%)、ジャマール(同34.0%)の3人を外側に配して攻撃のスペースを広げ、それで空いた真ん中のスペースを使ってグリフィンとデアンドレ・ジョーダンの二人がピック&ロール、というのは確かに悪くなさそう。また「ジャマールではディフェンスがどうにもならない」というのであれば、代わりにオースチン・リバース(同33.5%)を持ってくるという手もあるかもしれない。さらに、たぶんプレイオフが始まるまでは調整を続けるもしくは体力を温存するはずのピアースだって侮るのはまだ早いかもしれない(2015年のプレイオフでラプターズ相手に3ptのクラッチシュートを決めた時の「このために俺はここにいるんだ」(‘That’s why I’m here’)というあの啖呵をもう一度聞きたい)。

GSWは今季フロントコート陣の手薄さが唯一の気がかりな点ともいえ(ザザ・パチュリアも決して悪くはないだろうが、アンドリュー・ボガートのようにディフェンスできるかどうか)、またクランチタイムとなればやはりKDとグリーンの二人で守ることになるだろうから、オフェンスに関していえば、LAC(グリフィンーDJ)にもそれなりに勝ち目がありそうな気もする(というか、そもそもグリフィンーDJのピック&ロールをKDーグリーンが守る、米国代表同士の2メンゲームが見られるということ自体すごいことだと思う)。

問題は、LACのディフェンスがどこまでGSWのスモールボール・ラインナップ(しかもハリソン・バーンズの代わりにKD)のスピードについていけるか、ということになろうが、この点についてはオコナーは特に言及していない。

いずれにせよ、指揮官ドク・リバースの力量がこれまで以上に問われるシーズンになりそうで、「LACとGSWとの間に大した力の差はない」というのなら、それを証明してみせろ、といったところ。また、もしそれが証明できたら、リバースもいよいよ「本物の名将」ということになるかもしれない。

ランス・スティーブンソン(NOL)に改めて注目せざるを得ないと思える理由

NBAには本人の実力(あるいは実力に対する評価)以上にその存在感でニュースになる、というタイプの選手がいる。今季はキングズ(SAC)でプレイするマット・バーンズ(The Pest)、ファイナルに勝ってパーティキングの座に着いたJ.R.スミス(CLE)、それに今月に入ってようやくペリカンズ(NOL)への加入が決まったランス・スティーブンソンあたりが、そんなタイプの御三家といえるだろうか(私の中では三人が同じ括りに入れられている)。もっとも、バーンズあたりはNBAで生き残るために意識的にタフなキャラを演じているらしい(先日、J.J.レディク相手にそういう話をしていた。苦労人ならではの知恵と言えなくもないが、デレク・フィッシャーを追い回したのはまた別の話という気もする)。それに対して、かつてフリースローの際に相手チームの選手の靴紐を解いたJ.R.や、あるいはレブロンの耳に息を吹き込んだランスの奇行が、意識的にやったものか、それとも自然と出てきたものかはよくわからない。

さて。そんな名物選手の一人と思われるランスが、今季はこれまで以上に頑張らないといけない状況に置かれている(と感じられる)。

ランスが2シーズン前、ペイサーズ(IND)最後のシーズンに自称「オールスター選手」寸前まで行っていた(それだけの活躍をした)後、欲をかいて(?)移籍したホーネッツ(CHA)で全く機能せず1シーズンで放り出され、さらにドク・リバース親分に引き取られたクリッパーズ(LAC)でもほとんどダメで、シーズン途中に(怪我人続出で頭数を集めるのにも苦労していた)グリズリーズ(MEM)に送られた、といったこれまでの経緯は周知の通り。

ランスに対する評価の低下ぶり?が著しいことは、NOLとの契約内容(一年間/ミニマムの980,431ドル)からも明らかで、単刀直入に言えば、今のランスに活躍を期待するものなどほぼ皆無といったところかもしれない。ただし、昨季MEMに移ってからはそれなりの結果も出せていた(平均26.6分出場で、14.2得点、4.4リバウンド、3ptシュート成功率35.5%など)ので、ここまで引受先探しに手間取ったのはやはり「Born Ready」のキャラが災いしたのだろうか。

そんなワケありのランスにそれでも活躍を期待せざるを得ないのは、NOLの雲行きが昨季に続いてまた怪しくなってきたため。

エリック・ゴードンとライアン・アンダーソンを手放し、アンソニー・デイヴィスの周りを(割高に思える)中堅選手で固めるという戦略を捨てたNOLは、今オフに割と地味な選手補強しかしなかった。地味というのは、イートワン・ムーアとかソロモン・ヒルとかラングストン・ギャロウェイとかいったロールプレーヤーのことを指す(ただ、この補強自体はそれほど悪いものではないという評価が多かったと思うが)。

雲行きが目に見えて怪しくなってきたのは、今月に入ってからで、まずジュルー・ホリデー(スターターのPG)が、脳腫瘍の見つかった妊娠中の奥さん(ローレン・ホリデーという元米国代表のサッカー選手らしい)の看病で、いつ頃復帰できるかわからなくなった。そして、先週末にはこの奥さんが無事出産というニュースも流れていたが、腫瘍の手術自体はこれからで、ホリデーの復帰時期もまだ見通しが立っていないらしい。

Jrue Holiday remains out as wife Lauren prepares for brain surgery – ESPN

さらに、昨年10月、今年2月、同5月と3度も膝を手術したタイリーク・エヴァンス(スターターのSG)もリハビリが続いていて今季開幕に間に合いそうもないらしい(下記のESPN記事は7月半ばのもの。23日に出ていたNBA.com記事には、復帰は12月になりそうな見通しなどとある。)。

Pelicans say Tyreke Evans (knee) won’t be ready to start season – ESPN

Tyreke Evans targets December as potential return from knee surgery – NBA.com
幸い、今年春に膝を故障していたデイヴィスは順調に回復し、開幕から100%でいけそうなな感じだが(それでもプレシーズンは出場時間を制限して慎重を期すとか)、それでもスターター二人の欠場という穴は埋まらない。特にデイヴィスは今のところ誰かからパスをもらってゴールを決めるというプレイが多いはずで、そうなると配給役でそれなりの人材がいないと話にならない。

順当にいけば、ホリデーの代わりに控えのPGであるギャロウェイがスターターということになるのかもしれないが、3年目のこの選手がどこまでやれそうかというのはよくわからない(NYK時代はそれなりにがんぱっていたような記憶もあるがそうだと言い切れる自信はない)。またSGにしても、新人のバディー・ヒールズ(ドラフト6位指名だったか)とムーアの二人が控えで、どちらもスターターはまだ荷が重そうという感じがしてしまう。

そうした層の薄さから、否が応でも曲がりなりにも経験を積んでいるランスの出場の機会が増えるんだろうな、というのが私の勝手な予測で、今のランスをスターターに起用というのは、アルヴィン・ジェントリーHCにとってはもちろん博打でああろう。

NOLにとって幸なのは、フランチャイズ選手のデイヴィスと契約延長したばかり、契約期間が5シーズン先までは残っているという点。ただ、いくら若い(23歳)といっても負け続けてばかりではやる気が失せるだろうし、また契約切れを待っていたはプライムタイムを浪費しかねないという恐れ(あるいは焦り)も当然生じてくるだろう。

そんなことも考え合わせると、ここはランスが一念発起して、デイヴィスに希望を持たせ続けなくてはいけない・・・などとつい思ってしまいもする。

そのランス本人は1週間ほど前に公開されていたインタビュー記事の中で、「複数のチームを渡り歩き、いろんな選手と一緒にプレイしたベテランとして、NOLの若手の成長に力を貸す」「ポール・ジョージ、クリス・ポール、ポール・ピアース、マイク・コンリー、トニー・アレン等々から自分が学んだことを全部NOLの若手に伝えるつもり」などと抱負を語っている。

Q&A: Lance Stephenson on how his past will help Pelicans – ESPN

はてさて、どうなることやら・・・乞うご期待、といった感じもしてしまう。

PS:
正直に言えば、私は「ジョン・ウォール(WAS)、ブーギー・カズンズ(SAC)、アンソニー・デイヴィス」という、いずれも指名されるチームに恵まれなかった印象が強い3人を一緒にして、もうひとつのスーパーチーム—デリック・ローズ(NYK)の意味するそれではなく、ウォリアーズ(GSW)に対抗できるような本物のスーパーチーム(チームUK)をなんとか作れないものかという思いが8月あたりから特に強くなっているので、デイヴィスにはできるだけ早めにNOLに愛想尽かししてもらいとの気持ちもある。チームUK(ケンタッキー大学)については、できればこの三人にカール・アンソニー・タウンズ(KAT、MIN)も加わって、ウォールが司令塔でブーギーがセンター、デイヴィスとKATがウイングという壮絶な布陣(SGは誰にすればいい?やはりエリック・ブレッドソーとウォールの2PGでいくか?)を一度見てみたいものだと夢想もするが、実現の可能性は限りなくゼロに近いと感じられるのと、KATにはMINで若い仲間ともう少し頑張ってみてもらいたいとの気持ちもあるので、そこまでの贅沢は言わない。ただ、KATを除く三人については「NBAとして宝の持ち腐れ」であり、それこそパット・ライリーの言い草ではないが「もっとマシなチームで、力のあるチームメイトと一緒にプレイする機会を与えられるべき」という感じも否めない。

パット・ライリーが肩を押したケヴィン・ガーネットのBOS移籍(ある種の都市伝説?)

6月末に、ケヴィン・デュラントのFAでの行方を巡っていろんな話が飛び交っていた最中に、The Ringerのビル・シモンズが(めずらしく書いた)コラムの中で人づてに聞いたというあるエピソードを披露していた。

Pat Riley Gets What He Wants – The Ringer

あるエピソードというのは、パット・ライリー(ヒート=MIA球団社長)に関するもの—マイアミ・マフィアの親分が持つ神通力の秘密みたいな話で、ざっくりまとめると次のような感じになる。

2007年の夏、ケヴィン・ガーネット(KG)と奥さんが自宅のあるマリブ(LA郊外の高級住宅地)の浜辺を散歩していると、「ケヴィン!ケヴィン!」と叫ぶ年配の男性の声がした。よく見ると声の主は海岸沿いに家を持つライリーで、デッキに出て太平洋を眺めならがヒートのチーム再建について思案していたライリーは、この出会いが単なる偶然とは思えず、結局KG夫妻を自宅に招き入れて、しばらく話をすることになった。

この時、KGのほうは自分の身の振り方について悩んでいた。

KGはそれまで12年間ウルブズ(MIN)でプレイしながら、まだ一度もファイナル進出を果たせず、プライムタイム(ピーク期)を無駄にしつつあったので、MINのファンでさえKGが優勝を狙える他のチームに移っても、それを責めたりはしないだろう、といった状況だった。けれど、MINのことを特別な存在と感じていたKG自身はそうは思わず、MINを離れることへの気持ちの踏ん切りがまだついていなかった。

ヒートは、2005-6シーズンにドウェイン・ウェイドとシャックを軸としたチームで優勝したものの、翌シーズンは二人の故障欠場などもあって苦しい状況が続き、結局プレイオフ一回戦でブルズ(CHI)にスウィープされてしまっていた。このシーズンのロースターを見ると、シャックの他に、アロンゾ・モーニング、ゲイリー・ペイトン、エディ・ジョーンズといった名前もあることから、まさに「チームの若返りが急務」という状況だったと思われる。

自分のチームがそういう状況だったから、ライリーとしてはMINで埋もれつつあったKGを欲しくないわけがない。けれどもヒートにはトレードに使えそうなアセットもなく、普通のオールスター選手を獲ることさえおぼつかなかったので、名誉殿堂入り間違いなしのKG獲得など夢のまた夢といった感じだった。またKGを獲れそうなチームは、実際のところレイカーズ(LAL)とセルティクス(BOS)の二つしかなかった。そうしたことをわかっていながら、それでもライリーはKGに話をした。

どんな話をライリーがしたかというと、KGにはMINよりももっとマシなチームでプレイする資格がある、その才能に見合った大きな街のチームでプレイする機会が与えられるべき、といったこと。

He(Riley) thought Garnett deserved a franchise, and a city, worthy of his prodigious talents.

そして、NBA選手のプライムタイムというのがいかにあっけなく終わってしまうか、ということだったらしい。

Riley explained how precious an NBA prime really was, how briskly that window could close. He watched West get old, and Wilt, and Kareem.

ジェリー・ウェスト、ウィルト・チェンバレン、カリーム・アブドゥル・ジャーバーといった伝説的な選手の衰えぶりを実際に身近で目にしたライリーの話となれば、どんな選手だって耳を貸さないわけはない。

さらに、「実際に優れたチームメートに囲まれてみるまでは、あるスター選手がどれほど素晴らしい選手であるかはわからない」といって、マジック・ジョンソン(と「ショータイム・レイカーズ」)の話もライリーはKGにしたという。そういうものは実際に体験してみないことにはわからないと。

KGはライリーと話をするうちに、自分がどういう選択をしたらいいかがはっきりとわかってきて、結局その数週間後にBOSと契約を結んだ。短期的に見ると、ライリーのしたことはイーストのライバルチームに塩を贈る結果になったが、ライリーはそうなることを承知でKGにMINからの移籍を勧めた。そういう話が選手同士の口伝えで広まり、最終的に自分の評判づくりに役立つことがわかっていたから。

そんなライリーが3年後に、レブロンとクリス・ボッシュを獲得し、ウェイドも含めたビッグ3(Heatles)を作って2度優勝リングを手にしたことは周知の通り。

この話が本当にあったことかどうかというのは無論確かめようもない。シモンズの記事以外にこのエピソードを記したものは目にしたこともないし、偶然にしてはでき過ぎているという感じがしなくもない。ただ、それでもこういう話を聞かされると「あってもおかしくないな」と思わせるところに、そもそもライリーのすごさがあるのかもしれない。

下記の動画の冒頭に出てくる、KGが浜辺を走るシーンを見て、このエピソードのことをふと思い出した次第。

ケヴィン・ガーネット(KG)の足跡を振り返るNBA TVのドキュメンタリーなど

コップの中に水が入っているのを見て、「まだ半分残っている」と思うか、それとも「もう半分無くなっている」と感じるか。言わずと知れた「オプティミストとペシミストを見分ける物差し」だが、間違いなく後者に属するはずの私は今回のKG引退のニュースなどを眺めていても、ケヴィン・ガーネット(KG)の恵まれなかった、あるいは満たされなかった部分のほうにどうしても目がいってしまう。だからこそKGのことが気になる—コービ・ブライアントやティム・ダンカンなどには感じない思い入れのようなものを抱いてしまうのだろう。YouTubeのNBAチャネルにアップロードされていたKGのドキュメンタリーを見ていて、改めてそうしたことに気づかされた。

NBA史上最多の生涯年俸(約3億3000万ドル)を稼ぎ、名誉殿堂入りも確実で、MVPや優勝リングも手に入れた選手に何の不足があろうか、という見方もあるかも知れない。ただ、KGがダンカンやコービほどチーム(ウルブズ=MIN)やチーム・メイトに恵まれなかったこともまた事実だろうし、(いってもしかたのないことだろうが)MINのオーナーがグレイ・テイラーでなかったら、そもそも他のチームに移る必要もなかったかも知れない。

90年代後半に、ステファン・マーブリーがいて、さらにトム・ググリオッタ(グーグ)もいてという1度目のチャンスが、MINとKGとが結んだ前代未聞の延長契約をきっかけに生じたNBAのロックアウトとその結果できたCBAで瓦解したことは以前何かの時に記したかと思う(CBAで新人の延長契約額に制限が設けられ、KGとマーブリーの間に大きなサラリーの開きが生まれたことから、それまでとても仲の良かった二人の関係に亀裂が入り・・・といったこと)。その後、2003~4シーズンにはサム・キャセールとラトレル・スプリーウェルという強力なフロントコート陣が揃い、チームは58勝もしてカンファレンスファイナルまで進出、またKG自身もMVPを手にしていた。ところが、シーズンオフにスプリーとタイラーが契約延長するしないで揉めたり、前季プレイオフ中に腰を痛めたキャセールが本調子でなかったりして、ソーンダースはシーズン途中に更迭・・・といったことがあって、この2度目のチャンスもあっけなく消失。1976年生まれのKGはこの頃28、29歳といった年齢だったから、選手としてはまさにピークだったということだろう。

さらに、KGは登場するのが早すぎた、という指摘もある。早すぎた、というのはつまり、現在のアンソニー・デイヴィス(NOL)やカール・アンソニー・タウンズ(MIN)につながる機動力のあるビッグマンの原型としてKGを位置付ける見方である。

8月初めにThe Ringerのジョナサン・チャークが公開していたKGに関する記事の中には、「オフェンスでは外側からのシュートも決められ、ディフェンスでは相手のポイントガードからセンターまで全員をガードできるビッグマンの重要性が本当に認識されたのは比較的最近のこと」「KGはいまなら間違いなくスモールボールのセンターとして使われていたはずだけれど、実際にはそうはならなかった」「KGのような線の細い選手が、シャックのようなデカい選手を果たして守れるか?という味方が長らく優勢で、逆の考え方—シャックのような選手には、KGのような外側でもプレイできる選手は守りようがないのではないか?という考え方はなかなか出てこなかった」「そういう時期が長く続き、BOSが優勝した2008年にも、KGはケンドリック・パーキンスのような機動力があるとは言い難いセンターと組まされることが多かった(この二人の組み合わせは悪くはなかったけれど、レイカーズ(LAL)のポー・ガソール+ラマー・オドムのコンビに比べるとやはり古臭いというか見劣りがした)」「新しい可能性が開花したのは、ようやくネッツでHCのジェイソン・キッドがKGをセンターに起用した後で、ただしこれもブルック・ロペスの故障・長期欠場がなければ実現しなかった偶然の産物(というか苦肉の策)だった」などといった指摘がある。

The Confounding Futurism of Kevin Garnett (How Kevin Garneett Changed the NBA) – The Ringer

コービとダンカンがそれぞれ5回づつ優勝しているのに比べると、KGの1回というのは明らかに少ない気もする。1999年から2010年までの12シーズンの間に、LALが5回(2000、2001、2002、2009、2010)、そしてSAが3回(1999、2003、2005)もリーグ優勝しており、他にもマブズ(DAL)や結局一度もカンファレンス優勝できずに終わったキングズ(SAC)といった強豪チーム(ここに姚明とT・マック、それにシェーン・バティエなんかもいたロケッツを加えてもいいかもしれない)がウエストにはあったので、ウルブズでチームメイトに恵まれたKGが楽に勝てたとは決して思えないが、それでももっと早い時期に(2008年まで待たずに)ファイナル進出くらいはできたのではないか・・・たらればを言い出したらキリがないので、仮定の話はこれくらいにする。

以下は、昨日から今日にかけてYouTubeのNBAチャネルにアップロードされていたKGのドキュメンタリー。おそらくBOSでの優勝の後に製作されたNBA TVの番組を細かく分けたものと思われる。

KGがメンター役だったサム・ミッチェルに練習でいいようにあしらわれているシーンもあったりする。

生前のソーンダースが登場し、「KGとマーブリーは、ジャズのカール・マローン&ジョン・ストックトンのように、ずっとウルブズでプレイすると思っていた」云々とコメントしていて、改めて心が痛む。また一緒にオールスター戦に出場したゲイリー・ペイトンとショーン・ケンプにKGが冷やかされているシーンも。

初のファイナル進出にあと一歩まで近づきながらそれを果たせなかったMINの2003~4シーズンと。その後チームを実質一人で背負うことになったKGがトレード移籍に傾くまで。

BOSに移ったKGが初の優勝リングを手にするまで。KGがロッカールームでチームメイトにハッパをかけている場面も途中に出てくる。

とうとう優勝したKGが「なんでもできる気がする」と涙ぐみながらに叫ぶシーンが途中にある。

ケヴィン・ガーネットの引退発表と、それを惜しむドク・リバースのコメント

ケヴィン・ガーネット(KG)がやはり引退を発表したそうだ。

Kevin Garnett bids ‘farewell,’ retires after 21 NBA seasons – ESPN

To be continued…

Kevin Garnettさん(@tic_pix)が投稿した動画 –

NBA TVの番組ではかなり長い時間を割いてKGの引退に関する話を伝えていたらしい(Ximo Pierto FinalがYouTubeに勝手にアップロードしていた動画でそのうち消えて無くなるかもしれない)。コメンテーターになっているデニス・スコットが「KGには休みという概念がなかった」などと喋っていたりする。

ESPNには、セルティクス(BOS)時代に一緒に優勝したドク・リバースのコメントを紹介した記事が出ている。

Doc Rivers: You always find spot for a Kevin Garnett – ESPN

「本人にプレイする気があれば、ぜひクリッパーズ(LAC)でプレイしてもらいたい(が、本人にその気がないようなので仕方ない」云々などといった一節があり、いかにもリバース親分らしい。

“He doesn’t want to play,” Rivers said. “I’m sure he won’t play again. I think he realized, ‘Why am I doing this?’

さらに面白いのは、リバースがKGのリーダーシップに触れているところで、「KGほど練習の時にお手本になる選手はいない(”He’s such a great teacher in practice”)。奴はリーダーシップを教える講座を始めるべきだ」と述べたリバースは、続けて「NBAは各チームにそれぞれの一番優れた選手を指定させた上で、彼らにKGから『ベストプレーヤーそしてベストなリーダーであるとはどういうことか』を教えさせるといい。もっといいのは、KGとティム・ダンカンの二人にそれを教えさせることで、そうすれば全く正反対のやり方でもそれぞれベストな選手やリーダーになれることを示せる」などとコメントしている。

The NBA should designate who the best player is on each team and then they could bring Kevin in and he could teach them how to be the best player and the best leader. Better yet, they could bring him and Tim [Duncan] in and they could teach it together and show people how it can be done in two completely opposite ways.”

またこの記事には、こうした形での引退がKGにとっては不本意なものであり、さらにKGと非常に親しかったフリップ・ソーンダースの死とともにKGが現役引退後にウルブズのオーナーになる可能性もほぼ消えた、といったリバースの見方も書かれてある。

Rivers said Garnett’s departure from Minnesota was not what he had envisioned, and his ownership opportunity has all but vanished.

リバースによると、KGは2週間ほど前までワークアウトを続けて(新しいシーズンに備えて)いて、体調はとてもよく(”really great”)、昨季途中に痛めた膝もきちんと手当てなどすればプレイに差し支えないところまで回復していたらしい。

「悲しいのは、KGが(本人が望めば)もう一年はプレイできたという点。今まで引退を決めねていたのはそのためだろう。KGはMINの若い選手のことがとても気に入っている。MINの若い連中は人の話をよく聞くので、KGは彼らと一緒にやるのが大好きだ。こういった形で現役を引退することになってしまい、KGにはとても気の毒」

“The sad thing is he could play another year if he wanted to,” Rivers said. “Maybe that’s why he’s retired but not retired. He loves the young guys on that Minnesota team. They’re great listeners and he loved working with them. It’s too bad it’s ending like this for him.”

さらに、リバースはLACの幹部(球団社長)として、KGに何らかのポストを用意するつもりと述べている。KGとグレン・タイラー(MIN筆頭オーナー)との関係修復がないと見てのオファー、という気がしなくもない。

“I’m going to offer him something,” Rivers said. “I don’t want to say too much right now. I just know he’d be a great asset to any team.”

KG引退を聞いたカール・アンソニー・タウンズ(KAT)の謝辞

ケヴィン・ガーネット(KG)、ついに引退か – 契約バイアウトに向けてウルブズと協議

今年5月に不惑(40歳)を迎えたケヴィン・ガーネットがいよいよ引退か、というニュースが流れている。

Sources: Timberwolves, Kevin Garnett deep into contract-settlement talks – ESPN

このマーク・スタインの記事によると、KG側は22シーズンめとなる来季の契約(年俸800万ドル)をウルブズ(MIN)に買い取らせる方向で話が進んでいるらしい。「KGが夏場に雲隠れするのはいつものこと」などと正直あまり気にしていなかったが、いざとなるとやはりある種の感慨のようなものを覚えてしまう。コービが引退し、ダンカンも引退した後だから尚更、といったところ。

幸いなことに、いまのMINは、KGがいてもいなくてもさほど関係がないところまで選手が揃ってきている。若手選手、特にカール・アンソニー・タウンズ(KAT)あたりにとっては、KGがまだいてくれたほうが何かといいかもしれない。だが、トム・ティボドーHCがいるから「大人による監督(adult supervision)」という部分はもうKGがいなくても大丈夫だろう。

それよりも気がかりなのは、KGの幕の引き方と引退後のことのほうで、これにはちょっと説明が要る。

8月初めに、前暫定HCのサム・ミッチェルがラジオ番組のインタビューで、「シボドー起用をきめたグレン・タイラー(MIN)の仕打ちがあんまりで、来季もほぼ同じ陣容で臨むつもりでいたわわれれとしてはとても傷ついている。そのため、KGはもうMINでプレイしないかもしれない」云々と喋っていたらしい。ミッチェルがKGのメンター(高校を出てそのままNBA入りしたKGをプロとして1人前にした)というのは広く知られるところ。

Sam Mitchell says Wolves’ changes could influence KG’s decision to retire – Fox Sports

いい選手がいても、うまく使いこなせないミッチェルに対して、シーズン中からダメ出しの声が上がっていたような記憶もあるが、そのことはここでは触れない(シボドーのほうが絶対いいHC、という前提で)。問題は、タイラーという筆頭オーナーとKGというフランチャイズ選手との信頼関係といったことで、また故フリップ・ソーンダースの不在の大きさというのも改めて思い知らさせる気がする。ソーンダースが亡くならなければ、ミッチェルが暫定HCになることもなかったし、またそもそもKGがMINに戻ってくることもなかったというのは周知の通り。

ソーンダースがKGとともに、いつかMINをタイラーから買い取ろう(マジョリティオーナーになろう)としていた、というのも既報の通りだが、ソーンダースの不在で結局この話も立ち消えになってしまいそうな感じ。そのあたりの部分について上記のESPNには次のような記述がある。

Garnett agreed to come back to the Wolves, sources say, in part because he hoped to join Saunders in eventually buying the franchise from Taylor, the longtime owner. But Garnett lost his strongest ally in the organization when Saunders died just before the start of last season, only three months after it was announced Saunders had been diagnosed with Hodgkin’s lymphoma.

そういえば19シーズンめを迎えるポール・ピアース(LAC)のほうも、まだ進退が決まっていないようだ。もうじきキャンプインだから、そろそろ明らかにするかもしれない。

バックス(MIL)に大打撃、クリス・ミドルトンが左足を手術へ、試合復帰に6ヶ月

バックス(MIL)のスターターSG、クリス・ミドルトンが左足ハムストリングを断絶し、手術をすることになったというニュースが出ている。復帰までに6ヶ月程度かかる見込みというから来季はほぼ絶望ということになるかもしれない。

Bucks G Khris Middleton out 6 months with torn left hamstring – ESPN

ミドルトンはおそらくいまのMILで一番評価の高い選手かと思う。潜在力や話題性の点ではヤニス・アンテトクンポやジャバリ・パーカーのほうが上かもしれないが、いわゆる「3-Dのウィング」というか、今のNBAの時流に合った、もっともニーズの高い(供給の少ない)タイプの選手の代表格として、その名前がよく引き合いに出されているプレーヤーという印象がある。

ミドルトンの怪我(トレーニング中に発生)は、キャンプインを目前にしたこの時期によりによってという感じで、前日にヤニスの契約延長(「4年/1億ドル」という条件)のニュースが流れていたばかりだから、余計に「なんとなくいやな感じ」もしてしまう。

前季が期待はずれの結果に終わったバックスとしては、この若い3人を核にチーム作りを進める目論見で、少なくとも近い将来にイースト上位に入れるくらいの強いチームにはしたいはず。その仕切り直しとなる今季はなんとか上位8位以内に滑り込んでプレイオフ進出というのが一応の目標だったはずだが、ロースターにもミドルトンの穴を埋めるような選手も見当たらない—オフの補強も、デリー(マシュー・デラヴェドヴァ)、ミルザ・テレトヴィッチ、それにジェイソン・テリー(ジェット)といったロールプレーヤーだけだったので、開幕後負けが先行するようだと早めに手当てをすることになるかもしれない。手当てというのは、以前から課題とされていたグレッグ・モンローとマイケル・カーター・ウィリアムズの二人をトレードして代わりに誰かを連れてくる、ということだが、どこかのチームにいい選手がいたりするのかどうか。

MILはオーナーが交代してからまだ比較的日が浅く、またジェイソン・キッドHCの長期政権になりそうな気配が濃厚なのが救いといえば救い(キングズのようにオーナーシップやフロントが混乱していては・・・ということ)。新しいアリーナに移るのも2018-19シーズンかららしいので、ここは思い切ってタンクする)、という手もありそうだが・・・(来年のドラフトは有望な候補が目白押し、というのが今のところのもっぱらの噂)。

Which NBA teams should tank in 2016–17? – SI.com

SI.comが選んだ「NBA 2016-17シーズンのトップ100選手」ランキング

SI.comが何日か前から小出しにしていた「注目選手トップ100」のランキングがようやく1位まで出揃った。

SI.com’s Top 100 NBA players of 2017 – SI.com

単に名前と順位だけ記してもあまり面白くはない気もするが、ネタ元の記事はかなりの力作—選手一人ひとりについての寸評も付されていて簡単に紹介というわけにもいかない(さあ、どうしよう・・・)。ということでまずは順番だけを記すことにする。

1. レブロン・ジェームズ、SF, CLE(前年1位)
2. ケヴィン・デュラント、PF, GSW(同2位)
3. ステファン・カリー、PG, GSW(同4位)
4. クリス・ポール、PG, LAC(同6位)
5. ラッセル・ウエストブルック、PG, OKC(同7位)
6. クワイ・レナード、SG, SA(同10位)
7. ジェームズ・ハーデン、SG, HOU(同5位)
8. アンソニー・デイヴィス、PF, NOL(同3位)
9. ポール・ジョージ、SF, IND(同20位)
10. ブレイク・グリフィン、PF, LAC(同8位)

11. ラマーカス・オルドリッジ、PF, SA(同12位)
12. デマーカス・カズンズ、C, SAC(同14位)
13. ドレイモンド・グリーン、PF, GSW(同16位)
14. カイル・ロウリー、PG, TOR(同34位)
15. ポール・ミルサップ、PF, ATL(同32位)
16. ジミー・バトラー、SG, CHI(同18位)
17. ジョン・ウォール、PG, WAS(同13位)
18. アル・ホーフォード、C, BOS(同21位)
19. クレイ・トンプソン、SG, GSW(同26位)
20. デアンドレ・ジョーダン、C, LAC(同29位)

21. ダミアン・リラード、PG, POR(同24位)
22. マーク・ガソール、C, MEM(同9位)
23. カール・アンソニー・タウンズ、C, MIN(ー)
24. カーメロ・アンソニー、SF, NYK(同15位)
25. カイリー・アーヴィング、PG, CLE(同23位)
26. マイク・コンリー、PG, MEM(同27位)
27. ゴードン・ヘイワード、SF, UTA(同31位)
28. デリック・フェイヴァーズ、PF, UTA(同37位)
29. アンドレ・ドラモンド、C, DET(同35位)
30. ケヴィン・ラブ、PF, CLE(同17位)

31. ダーク・ノヴィツキー、PF, DAL(同28位)
32. ドゥエイン・ウェイド、SG, CHI(同30位)
33. ルディー・ゴベール、C, UTA(同39位)
34. ドワイト・ハワード、C, ATL(同19位)
35. ハッサン・ホワイトサイド、C, MIA(同69位)
36. ケンバ・ウォーカー、PG, CHA(ー)
37. クリス・ボッシュ、PF, MIA(同22位)
38. ブルック・ロペス、C, BKN(同38位)
39. クリス・ミドルトン、SF, MIL(同45位)
40. スティーブ・アダムズ、C, OKC(ー)

41. ポウ・ガソール、C, SA(同40位)
42. サージ・イバカ、PF, ORL(同25位)
43. ニコラス・バトゥーム、SF, CHA(同55位)
44. アンドレ・イグダラ、SF, GSW(同44位)
45. アイザイア・トーマス、PG, BOS(同88位)
46. デマー・デローザン、SG, TOR(同61位)
47. ダニーロ・ギャリナリ、SF, DEN(同73位)
48. ヤニス・アンテトクンポ、SF, MIL(同100位)
49. エリック・ブレッドソー、PG, PHX(同33位)
50. C.J. マカラム、SG, POR(ー)

51. チャンドラー・パーソンズ、SF, MEM(同66位)
52. トリスタン・トンプソン、PF, CLE(同70位)
53. ジョー・クローダー、SF, BOS(ー)
54. レジー・ジャクソン、PG, DET(同94位)
55. マーシン・ゴータット、C, WAS(同63位)
56. ジョージ・ヒル、PG, UTA(同80位)
57. ジェフ・ティーグ、PG, IND(同41位)
58. ブラッドリー・ビール、SG, WAS(同62位)
59. J.J.レディク、SG, LAC(同93位)
60. ルオール・デング、PF, LAL(同56位)

61. ゴラン・ドラギッチ、PG, MIA(同42位)
62. ヨナス・バランチュナス、C, TOR(同77位)
63. グレッグ・モンロー、PF, MIL(同48位)
64. ザック・ランドルフ、PF, MEM(同49位)
65. マーヴィン・ウィリアムズ、PF, CHA(ー)
66. サデアス・ヤング、PF, IND(同76位)
67. アンドリュー・ウィギンズ、SF, MIN(同91位)
68. クリスタプス・ポルジンギス、PF, NYK(ー)
69. ダニー・グリーン、SG, SA(同50位)
70. カイル・コーヴァー、SG, ATL(同46位)

71. リッキー・ルビオ、PG, MIN(同87位)
72. エイブリー・ブラッドリー、SG, BOS(ー)
73. デマール・キャロル、SF, TOR(同81位)
74. ヴィクター・オラディポ、SG,(ー)
75. ニコラ・ブーチェヴィッチ、C, ORL(同67位)
76. イアン・マヒンミ、C, WAS(ー)
77. トビアス・ハリス、PF, DET(同78位)
78. ニコラ・ヨキッチ、C, DEN(ー)
79. クリント・カペラ、C, HOU(ー)
80. ルディ・ゲイ、SF, SAC(同52位)

81. トレヴァー・アリーザ、SF, HOU(同65位)
82. ロビン・ロペス、C, CHI(同84位)
83. アンドリュー・ボガット、C,(ー)
84. ナーレンズ・ノエル、PF, PHL(同97位)
85. ロドニー・フッド、SF, UTA(ー)
86. アミーア・ジョンソン、PF, BOS(同89位)
87. ケネス・ファリード、PF, DEN(同86位)
88. イネス・カンター、C, OKC(ー)
89. ライアン・アンダーソン、PF, HOU(同72位)
90. ケント・ベイズモア、SF, ATL(ー)

91. ビスマック・ビヨンボ、C, ORL(ー)
92. ウェズリー・マシューズ、SG, DAL(同99位)
93. メイソン・プルムリー、C, POR(ー)
94. コーディ・ゼラー、PF, CHA(ー)
95. エヴァン・フォーニエ、SG, ORL(ー)
96. J.R.スミス、SG, CLE(ー)
97. マヌ・ジノビリ、SG, SA(ー)
98. ブランドン・ナイト、PG, PHX(同79位)
99. アーロン・ゴードン、PF, ORL(ー)
100. デヴィン・ブッカー、SG, PHX(ー)